83歳の画家さんの夢実現に向けて

昨年の4月から支援を続けている、83歳の画家Ⅰさん。幼少の頃から絵が大好きで、高校で美術科に通って本格的に勉強を始めた。大学でさらに絵を学びたかったが家庭の事情により断念。京都の呉服屋さんのデザイナーとして定年まで勤めあげられた。現在は、週末に京都の動物園や観光地で趣味として似顔絵を描いているが、収入はおこづかい程度しかない。早朝から清掃のアルバイトをしているが家庭は苦しく、奥さんと共に長男の世話になって暮らしているとのこと。長男夫婦に負担を掛けたくないという想いで、「絵を売って少しでもお金に換えたいが、この年で販路もないし、宣伝の仕方もわからない」と私がコーディネーターを務める公的支援機関を訪ねてこられたのである。

それから二人でインバウンドを取り扱う旅館や、飲食店を訪ねたり、私の人脈をたどって販路を探したが良い返事はいただけなかった。どうしたらよいものかと悩み続けていた時に、出会ったのが、福井ご出身で世界で大活躍中のアーティストM先生。事情を話すと、快く協力を申し出てくださった。

そして先日初めてのご指導を頂き、Ⅰさんの飾らない画風を気に入っていただいた。京都の和菓子屋さんやお土産物屋さんの包装紙、観光旅館の紙袋などでの使用を提案したら販路が見つかるのではないか、などとアイデアもでて、今度親しい京都の老舗画廊を紹介いただくことになった。

Ⅰさんは思わぬ展開に驚き「この年になって、もしかしたら夢がかなうかもしれない」と大喜びされた。今後どう展開するかはまだわかりませんが、「諦めず行動を続ければ道は開かれる」ということを改めて実感しました。何とかビジネスになるまで支援を続けていきます。

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