「合コンのSTP」~マーケティングをわかり易く理解する~

少し前の本になるが、フリーアナウンサーで学習院大学特別客員教授でもある八塩圭子さんの著書で「八塩式マーケティング思考術」(日本経済新聞出版社2011年)と言う本がある。マーケティングの基本を女性目線でとてもわかり易く解説されておられるので大変参考になる。今日はその中でも私が最も「なるほど!」と思ったたとえ話を紹介させていただく。

STPとは、マーケティング戦略を進める上で欠かせない3つの要素のこと。

セグメンテーション=市場を細分化し、ターゲティング=特定の層に照準を定め、ポジショニング=製品・サービスをどのように位置づけるかを決めるという意味だ。

八塩先生は、これが合コンの場面にぴったり当てはまるという。合コンに参加する女性の側から見るとしよう。

 

Segmentation(セグメント化)

自己紹介を聞きつつ、タイプ分類。

20代、30代、40代と年齢別に分けても良いし、

または、医者、弁護士、広告マンと職種で分けても良い。

好みの容姿かそうでないか、年収や、草食系か肉食系分けても良い。

Targeting(ターゲット選定)

分けた中で誰にターゲットを絞るのか。

ライバルの多いことを覚悟して花形に行くか、将来性を見極めてニッチ(隙間)を狙うか。

ここは選択眼がモノをいう。

Positioning(ポジショニング)

その上で自らの位置づけを決めるという難題が待ち受ける。

ライバルの中でどう自分を表現したら効果的なのか。

カラオケで真っ先に歌うような盛り上げ役に徹すべきか、

さりげなく料理を取り分ける気遣い派で押すべきか。

ターゲットの好みを洞察しながら、ライバルとの差別化を図りながら、自分の位置取りをしていくポジショニングが決め手となる。

 

これが「合コンのSTP」と八塩先生は呼んでいる。

この例え、すごくわかり易いと思いませんか?

 

現実に目をやると、最近の大学生は「合コン離れ」しているという。当たり外れが大きいきいわりにお金がかかる、無駄に時間を拘束される、究極は「そこまでして出会いたくない」という理由も。我々必死に合コンしていた世代から見ると、なんか寂しい世の中になってきたような・・・・。

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